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タイヤの知識

タイヤは車が動く上で非常に大きな役割と重要性を持つ部分です。
タイヤの不備が命の危険につながる事故に結び付くのはあたりまえと言えるでしょう。タイヤの知識を最低限確実に持っていなければ車に乗る資格はない、と断言できるほどにとても重要な部分です。




1・タイヤの役割

1・車両重量を支える

タイヤには車のすべての重量が乗ってかかります。そんなタイヤは確実に車を支える力がなければなりません。これはとくに空気圧の面で大きく関係しています。

2・駆動力・制動力を路面に伝える

タイヤは車を動かすのに必要な力を最後に受ける最終アンカーです。受けた力によって路面を蹴って車を動かします。また車が止まる時にもこのタイヤの摩擦力によって車が止められます。タイヤは常に路面との摩擦によって駆動力・制動力を路面に伝えています。

3・路面からの衝撃を和らげる

路面の様々な凹凸や障害物による衝撃を、タイヤの優れた弾力性によって緩和してくれます。もしタイヤが堅い素材だったりしたらその衝撃をまともに車体に伝えてしまうことになります。

4・方向を転換維持する

タイヤの向く方に車は動きます。それもすべてはタイヤと路面との摩擦によって動きます。タイヤは、走る・止まる・曲がるを的確に行える働きを持ちます。





タイヤの重要性


タイヤの不備による危険は、直接事故へと直結してしまうことです。
タイヤは命を載せているというCMを聞いたことがありますが、まさにそのとうりだと私は思います。

上に書いたタイヤの役割のほかにも、タイヤの重要性、逆に言えばタイヤの危険性について理解しておきましょう。




1・スリップ

タイヤの不備においておそらくトップ1になるような危険が、このスリップです。一概にスリップと言っても様々なシチュエーションがありますが、ちょっとのスリップで済むような状況から、死を招くほどのスリップまであります。
前者で言えば、一般道を普通に走っている時や雨の日とかにスリップしてしまって、前の車に衝突してしまった、後者なら高速道で雨の日、スリップによってハンドル操作をとられて道路わきに衝突、その勢いで何回か横転、など様々です。

スリップというのは、完全にハンドル操作が利かなくなるような状況です。もうそうなっては事故を待つしかありません。そうなることを防ぐためにもタイヤの不備を完全になくした状態で走行することが重要です。





2・溝

タイヤには色々な模様をした溝がついています。これをトレッドパタンと呼びますが、タイヤと路面との間に水が入らないように、水をそこを通路として排出する働きや、駆動力や制動力が働いた時、つまり走っている時やブレーキをかけた時にスリップを防ごうとする働きを持ちます。

もしこの溝がなかったり、溝が少なくなっていれば、確実にスリップは起こりやすくなります。たとえば雨の日なら、水をうまく排出することができず、タイヤと路面との間に水が入りこみ、タイヤが水の層の上に浮いてしまっているよう状況で走っている形になり、こうなればハンドル操作やブレーキングが全く効かなくなり、非常に危険な状況です。これをハイドロプレーニング現象と呼びますが、こうなってはひとたまりもありません。

その溝というのはタイヤとともに使えば使うほど減っていきますが、残りが4ミリ以下になると確実に性能が落ちる傾向にあるといいます。
またスリップサインという残り1.6ミリになったことを知らせる凹凸が溝の中に作られていますが、これがでてきたらすぐにでも新品と交換するべきです。確実に危険と隣り合わせで運転することになります。



また参考として、溝の残りが約1.6ミリくらいになると、雨の日の制動距離は新品時に比べ約30%伸びると言われます。その30%とは、新品時が20メートルなら約6メートル増しの26メートルになるということです。


制動距離について

”ブレーキの仕組み”のところでもお伝えしますが参考として見てみてください

停止距離=空走距離+制動距離
 
実際に危険を確認してから、ブレーキを踏み車体が停止するまでの距離を停止距離で表します。これは、ブレーキのかかっていない距離(空走距離)と、ブレーキが効いている距離(制動距離)とで表されます。
空走距離
危険を感じてからアクセルをゆるめて、ブレーキを踏み、ブレーキが効き始めるまでに進む距離で、時間にしておおよそ約1秒かかる。
これは走っているスピードに比例。
1秒間に進む距離は、
制動距離
ブレーキをかけて制動が始まってから、車が停止するまでの距離。
この制動距離はスピードの2乗に比例。
 
 停止距離
空走距離+制動距離
20km/hで約6m 20km/hで約3m  9m
40km/hで約11m 40km/hで約11m  22m
60km/hで約17m 60km/hで約27m  44m
80km/hで約22m 80km/hで約54m   76m
100km/hで約28m 100km/hで約84m   112m
 
雨など路面が滑りやすい状態ではこれよりも制動距離が増えます。





3・空気圧

空気圧もタイヤの性能を左右する1つの重要ポイントです。
というのもタイヤと路面とは、たったはがき1枚分の面積でしか接しておらず、その小さな面積で性能を発揮するには、溝のほかにこの空気圧も大きく影響するからです。

空気圧低

空気圧が少ないと1番危険なのが、バーストというタイヤが破裂してしまう現象が起きることです。これは、タイヤのサイド面というのは基本的に作りが弱く、走行中に屈曲する割合が非常に高いからです。つまり大げさに言えばタイヤが波打つということです。そういう状態だとタイヤ自体に熱が発生しやすく、破裂につながります。基本的にはサイド面の弱さが原因ですが、空気圧によって確実に変わっていきます。

またそれ以外に空気圧が少ないことで起きる悪影響は、車の操縦自体が鈍くなる、加速が悪くなるなどです。直接危険につながることではありませんが、決していい状態とは言えません

空気圧高

空気圧が高いことではあまり危険につながることはないのですが、ただタイヤの性能を十分に発揮できるとは言えません。空気圧が高ければタイヤが硬い感じになり衝撃を緩和したり、車体の安定が取りずらくなります。
また空気圧が高いと、タイヤの中央部がすり減りやすくなり、効率的ではありません。逆に空気圧が少なくとも、今度は逆にタイヤ接地面の両脇側がすり減りやすくなります。









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